ADHDの人ならわかってくれると思うんだけど、過集中というか物事に集中できる波が来ると寝ることすら勿体なくなってしまい、明日に用事があろうが関係なく何かをし続けてしまう。というか今の私がまさにその状態で、明日早起きしなきゃというプレッシャーで眠れず色々考えたり調べものをしたりしていたら過集中の波がだんだんと近づいてきて、プレッシャーから逃れるためだった行為に気づけば没頭してしまっていた。
私にとっての過集中は感覚的にはマリオの無敵状態に似ている。せっかく無敵状態に入ったのならできるだけ突っ走りたいというか、スターを取ったのにそこで立ち止まったら勿体ないだろと思ってしまう。過集中をコントロールできる人ならそうじゃないんだろうけど私にとっては来たらラッキー的なものなので、過集中は貴重なブースターなのだ。過集中にさえ入ってしまえばいつもうつでモヤついている頭もはっきりすっきりとしているし、いつもより処理能力も上がる。集中力をきちんと一点に絞って発揮できるし（逆に普段は常に散漫になりがち）、そもそも普段の性能が終わっているのでそういうときにいろいろやりたい事ややらなきゃな事を処理しておかないと回っていかないのだ。
大学生の時はレポートの締切の2～3時間前になってから手を付け過集中を使って何とか凌ぐことがほとんどだった。本当にどうにかしなきゃいけない時間になると過集中に入れてしまうから、「こんだけ時間あれば間に合うんだよな……」と良くない成功体験ばかりが増えた。でもやっぱり過集中に頼り切った作戦なのでうまく波に乗れずに間に合わないことも年に2回くらいは普通にあったな。心が広い教授たちには本当に助けられた……。あと、過集中でこなすことに慣れてしまうとそれを自分の実力で出せる値だと思い込んでしまうのもよくなかった。過集中にいつでも100％なれるならいいけど、自分はそうじゃないからそこんところを勘違いすると目算見誤って大事故になるときがあるから恐ろしい。
ADHDにとって過集中は数少ない良い特性だと思うけど、私はいつになってもこの特性をうまく使いこなせるようになれない。ADHDであることで不利なことばっかりなんだからちょっとくらいうまくいってくれてもいいんじゃないかと思うが現実はそんなに甘くない。悲しいなあ……。
正直私は自分がADHDであることをマイナスに感じてしまっている。いつか少しでもポジティブに受け止められるようになるといいな。
